「ただいまー」
玄関に入ると
お兄ちゃんが
「遅いぞ。満[ミツル]は
まだ、中3なんだから」

玄関へやってきました。
お兄ちゃんは
佐藤さんを見て

「あんた誰だ?」

とドスのきいた声で
佐藤さんを睨みました。


佐藤さんは
ビビりもせずお兄ちゃんに

「僕は佐藤です。
困っていたところを
この子に助けて
いただきました。」

佐藤さんは
丁寧にお兄ちゃんに
説明をしました。



お兄ちゃんは私に
目を向けました。

「佐藤さんの
言ってる事は
ほんとだよ。」

私は靴を脱ぎ、
佐藤さんを連れて
部屋へ行きました。



お兄ちゃんは
佐藤さんを
睨んだまま
夕飯の支度をしに
行きました。


部屋に入った
私と佐藤さんは
座布団に座りました。


「君は満ちゃんって
言うんだね。」

佐藤さんは優しく
ほほ笑みました。