iPS細胞。
人工多能性幹細胞とも
呼ばれるこの細胞の開発は人類にとって大きな一歩となった。


医療の分野は勿論のこと、美しく、拒絶反応を示さない特性を生かし美容の分野で。また、よりリアルな人工皮膚によるアンドロイドの製作で……


この技術は各方面で惜しみなく使われることとなった。しかしこの技術の発展には大きな弊害もあった。


それは延命治療が容易になったことにより平均寿命が極端に長くなったことによる少子高齢化の悪化だ。


これまで平均80歳前後だった寿命が120歳前後まで伸びたのだ。子供は減り、
老人ばかりが増え、働き手は減少の一途をたどっている。


そして時は2024年――。 日本はある法律を発布することとなる。


その名を「青春推進法」。


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