大家が去った後、琴葉と季、
そして加代は会議を開いた。

「さぁ加代、204号室の住人について吐け」
加代は答えない。
琴葉は欠伸をした。
「おい琴葉!!」
「私関係ないし、朝叩き起こされて眠い」
「俺の命が懸かってる!」
「別にあなたがあの女に殺されようが私には関係ない」
言い返せない季に、琴葉が次の言葉を発しようとした時、ドアを激しく叩く音がした。
3人は顔を見合わせた。


「 出 た 」


加代が言った。
「私、死にたくない」
「いや既に死んでるよお前」
すかさず琴葉がツッコんだ。
「俺、死にたくない」
「じゃあ出ろ。出て迷惑と言え。そして泣かせてさっさと引っ越せ」
「いやいやいやいやいや」
「私は隠れる、隣の部屋行くぞ」
「一緒に出て!ほら、彼女のフリして!!」
「ふざけるな!!巻き込むな!!」
加代が言った。

「でも、もし琴葉さんがこっちにいるのが見つかってしまった時、こっちにいる時点で不自然だから、ここは彼女のフリをした方が…」

琴葉は腕を組んだ。
「しょうがない、付き合ってやろう。出ろ」
「えらそうだな年下のくせに」
ブツブツ言いつつ季はドアに向かい、
取っ手に手をかける。
「はい」
怯えつつ季がドアを開けると、
貞子が立っていた。
「な…何でしょう…?」
貞子は言った。
「あたしの…あたしの…」