━━━「さて、自己紹介も終わったところで、姫奈さんの部屋を案内するよ。……御門(ミカド)くん、姫奈さんを案内して差し上げて。━━私は、これから仕事があるから、失礼するよ。」



「では、ご案内します」


ぺこりと会釈をした人をみて、思わず呟いた。

「…あなたは、唯王さんの秘書の方…」



「いいえ。私は、ひなお嬢様の世話係として、お使い頂く者です。唯王様の秘書は、別にいらっしゃいます」


「…そうなんですか。━━━って、世話係ってなんですかッッ!?、み、ミカドさん」


「……?、そのままの意味ですか」


首を傾げてキョトンとする御門さんをみて、私はパニクっていた。


こんな凡人に世話係がつくなんてッッ…


「こちらが、お嬢様のお部屋になります」


そう言って開けられたドアの中には、立派な家具とベッド…。机に椅子、ソファにテーブル、テレビまで。


「これが、私の部屋…」


「小さいですが、シャワー室と洗面所、トイレも完備されております。━━申し訳ありませんが、お風呂は共同です」


「……って、此処はどこかの高級ホテルですかッッ(笑)」


もう、別世界だよね、