━━━後、5日で…このアパートともお別れ……。


御坂さんとも。



ぎゅっと、クマのぬいぐるみを抱いていると、御坂さんの匂いがした。


………私、御坂さんが好き。


これって、お父さんとして?


憧れ?


それとも━━━



「……ピンポーン……、なんちゃって」


「御坂さん、」


そうだ、今日は御坂さんが来る日だから、鍵を開けっ放しにしてたんだっけ。


「どうした?、泣きそうな顔してクマのぬいぐるみ抱っこして、そんなに気に入った??」


「御坂さんがくれた、ぬいぐるみだからだよ。」


「━━姫奈ちゃん」


「……ほんとだよ」


御坂さんは、ふっと柔らかく笑いかけて、私の頭を撫でてくれる


「私、御坂さんが━━すき」


……スッと静かに離れる手を掴んだ。


「……ウソじゃないよ、御坂さん。私わかったんだ。」



複雑な表情で、私を見つめないで。

そんな顔しないでよ、御坂さん。