原石のシンデレラ~孤独なお姫様~

「泣き止んだかい??」

「うん…」


しばらく御坂さんの胸の中にいた。
すごく心地よかったから、離れたくなかった、


「……ねぇ、御坂さん……奥さん…どんな人だった?」

「……優しくて、暖かい人だったよ」


「……子供は?」


「……娘がいるんだけど、孫連れて東京に行ってしまったよ、旦那さんの転勤らしくてね。孫は…それきり会ってない。電話はたまに来るけどね」


「寂しいね」


「あぁ、でもね…今は姫奈ちゃんがいるから寂しくないよ」


「…お孫さん、いくつ?」

「小学6年生、今年中学生だよ…東京は色々あるからね、帰りたくないんだと」



…………私だったら、御坂さんに会いに帰るけどな。


そういうと、御坂さんは照れくさそうに笑っていた。