原石のシンデレラ~孤独なお姫様~

━━「御坂さん、お茶どうぞ」


「あ、ありがとう。」

お茶を受け取り、御坂さんが湯のみに口を付ける。


私は熱いのが苦手だから、両手で持ち、フーフーと息を吹きかけて冷ましながら飲んでいると━━



「…あぁ、そうだ。━━今日、姫奈ちゃんの家に泊まる為に寝間着もってきた」


「━━━ッッ!!、ぐぶほっッッ…」


あまりの驚きに、私はお茶をむせてしまった。


「…え?……でも、奥さんが心配するじゃないですかッッ……う、浮気してるとか、変な疑いかけられますッッ!!」


「……あっはっはっは。……確かに、普通なら、そうだよね」


「まさか、……り」「2年前に他界してるんだ」


………御坂さん…奥さん亡くなっているんだ。