携帯の時計は、15時と表示している。


御坂さんの電話番号を見つめて、通話ボタンを押した。


[トゥルル…トゥルル…━━]


御坂さんと別れてから、1時間しか経ってないのに━━━━


私ってば、自分が思ってたよりも、寂しがり屋だったんだね。


母が亡くなってから、気づいたよ。


「はい、……姫奈ちゃん?」


暖かな御坂さんの声を聞いて、何だかホッとした。


さっきまで、あんなに孤独が怖かったのに。

「……姫奈ちゃん?どうした?」


「み……御坂さん………グスッ」


暖かい気持ちになって、胸にこみ上げてきて、急に涙が出てきて言葉が詰まる。


「姫奈ちゃん!?……」


「御坂さん……ごめんなさい」


「何があったんだ?」


「…………ッッ!、わたし、……寂しい、1人………ヤダ…」


子供のように、泣きじゃくり、相手を困らせてしまっているのは分かっているの。


きっと、御坂さんだって…呆れるよね