席に腰掛けると、「ご注文が決まりましたら、そちらのボタンでお呼び下さい」


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「好きなもの頼みなさい、遠慮しなくていいから」


「は…はい。」


……メニュー表と睨めっこして、やっと決まった。


「私は、クリームパスタとイチゴミルクにします」


「じゃあ、ボタン押すよ」


[ピンポーン]


━━━「ご注文お決まりでしたか」


「スパゲティと珈琲。、クリームパスタとイチゴミルクを、お願いします」


「かしこまりました。━━━」



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「………お母さんの働いてた会社なんだけどね、社長とチーフが葬儀に来てくれるそうだよ」


「……そうですか。」


母の仕事は、家政婦さん。
色々な家に行って頼まれた場所を掃除する


住み込みになると、そこの家で寝泊まりしながら、家を掃除するらしい。


本当は、住み込みを家主に頼まれていたのだが、娘が居るから…と言って丁重に
断っていたんだ。



「忙しくなるだろうけれど、私も出来る限りのことはしてあげるから」


「……ありがとうございます」



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「お待たせしました、スパゲティと珈琲、クリームパスタとイチゴミルクです、ご注文の品はお揃いでしょうか…」


「はい、」


「では、ごゆっくりと」



「……いただきます」