寒いのに玄関先で立ち話も何だし。

雛菊はアリスカを部屋へと通す。

「カフェオレでいいかなぁ?」

キッチンでお茶を淹れる雛菊。

「……」

その様子を、アリスカは座ったまま見ている。

ちゃんと牛乳を温めて、砂糖、コーヒーを加えたカフェオレ。

アリスカが淹れるみたいに、そこらのスーパーとかで売っているスティックタイプの粉末にお湯を注いだだけのものとは違う。

「はい、お待たせぇ」

盆に載せてカップ二つを運んでくる雛菊。

「頂きます」

一口飲んだカフェオレは、温かくて甘くて美味しかった。