小岩井は、龍太郎が臥龍に頼った事を咎めているのではない。

臥龍は龍太郎の内に眠るもの、いわば龍太郎の所有しているものだ。

責任を伴うとはいえ、彼が臥龍をどう扱おうが彼の勝手。

しかし。

「相手が悪魔だろうが魔物だろうが、人間としての己の力のみで勝ってみせる…そんな貴方の言葉に、自分は心意気を感じていたのですがね…」

「……」

龍太郎の視線が下がる。

そこへ。

「!!」

メルの放った無数の刃!