処刑人の剣でメルの剣を押し返し、小岩井は龍太郎に向き直る。

「らしくないですね…龍太郎さん…貴方が率先して『臥龍』に頼ろうとするなんて…」

「だ、だってよ小岩井さん…」

「『だって』なんて言わないで下さい…何時如何なる時も言い訳などしない…それが丹下 龍太郎ではありませんか?」

小岩井の無感情の瞳が、龍太郎を真っ直ぐに見つめる。

龍太郎が直視できないほどに。