「さぁてと」

龍太郎は愛の手を拘束する縄を解く。

「帰ろうや、愛」

「はいっ…」

コクリと頷く愛。

彼女はズボンのポケットに両手を突っ込んでヨタヨタ歩く大きな男の後を、チョコチョコとついて行くのだった。