「いやいや、傷痕だけで済んだんなら有り難ぇ話だぜ」

上着を羽織りながら、龍太郎は笑う。

「流石の俺も、あの決勝の時は死んだかと思ったぜ…シュアさまさまって奴だな」

「その後の経過はどうですか?痛みが残ったり、化膿したりは…?」

心配そうに龍太郎を見るシュア。

「寒い日はたまに疼いたりするけどな、まぁそのくらいは仕方ねぇだろ。寧ろあの攻撃でこの程度で済んだってのは、シュアの処置がよかったって事だろうよ」