途端に供給ストップしてしまうバッテリーからの電力。

疾風の思い通りに動いていたパワードスーツは、動力源を失う事で只の鉄塊と化してしまう。

これでは重りでしかない。

「くそっ、強制パージ…!」

パワードスーツをその場に脱ぎ捨てる疾風。

流石天才の兄だ。

身体能力こそ然程でもないが、パワードスーツの構造を見抜き、即座に重要な配線を引き千切る辺りは優れた頭脳の持ち主。

パワードスーツを脱ぎ捨てた直後の疾風の頬に。

「がはっ!」

静寂は拳を叩きつける!