完全に統制を失う狒々の軍勢。

最早烏合の衆とさえ言えるだろう。

そんな彼らに。

「……」

翡翠は川蝉の刃を返す。

「剣技…露草(つゆくさ)」

青みがかった刀身、その切っ先を構えて放たれる突進からの刺突!

ただのヤンキーや三流人外どもが受けきれる筈もなく、彼らは翡翠の突進に次々と撥ね飛ばされる!

疾風と翡翠、たった二人の加勢だというのに、一気に戦局は覆った。

対多数の戦闘に向いている疾風のパワードスーツ、戦場を駆ける武者の如き翡翠。

何人いようと、敵がヤンキーや三流人外程度では物の数ではない。