「あ!」

そんなやり取りを誤魔化すように、出麼が声を上げる。

「渡り廊下でウサギ娘転んで泣いてる!行くぞ甃!」

「よしきた」

彼女はいつだって弱者の味方。

出麼は高い木からも臆する事なく飛び降り、一目散に駆けて行った。