龍太郎一味のご無体な学園生活

一時間も続ける頃には、龍太郎の全身からは湯気が立ち昇り始めていた。

この低温の中、負けぬほどの熱気。

その熱気に包まれたまま。

「はぁっ!」

龍太郎は浸透勁を繰り出す!

目の前に仮想しているのは、己よりも強い敵。

タイマントーナメント決勝で敗北した翡翠か、いまやライバルとして肩を並べつつある拓斗か、老師である龍娘か。

それは龍太郎にしか分からない。

とにかく何度も、何度も。

渾身の浸透勁を繰り出す。

冷たい空気を引き裂くほどの勢いで。