龍太郎一味のご無体な学園生活

「何だよおい!手ぇ貸してくれねぇのかよっ!」

怒鳴る龍太郎に。

「何で僕が手ぇ貸さなあきまへんの?」

逆に冬月は問い返す。

「僕は兄さんと姉さんとわたるんはんが居ればそれでええんどす。逆に言えば、兄さんと姉さんとわたるんはん以外がどうなろうが、どうでもええんですわ…学園長はんの案内役が拉致どすか…そりゃあ大事ですわぁ、龍太郎はん、あんじょうおきばりやす」

歌うように言って廊下を歩いていこうとする冬月。

冬月は兄さん姉さんわたるん好き好きなヤンデレ、こういうキャラなのだ。

「じゃあ人外退治屋として俺が仕事依頼すっからよ!」

「あきまへんあきまへん、僕の依頼料は龍太郎はんが払える額やおまへんし、僕かて仕事は選びますよってに」

頑として聞かない冬月。

「なら!」

龍太郎は更に声を大にする。

「きっと俺に手ぇ貸したら、友達の手助けしたっておめぇの兄貴やわたるんが誉めてくれるぜ!」

「何でそれを早よ言うてくれまへんのん龍太郎はん」

冬月はシレッと戻ってきた。

「さぁ行きまひょすぐ行きまひょ今行きまひょ」

ザ・ヤンデレ。