「チッチッチッ、わかってないなぁアリスカちん」

ドヤ顔で言うのは雛菊。

てか、何でお前がドヤ顔?

「あれは世間を欺く為のポーズだったんだよぉ、ああやって周囲には仲が悪いと見せかけておいて、本当はひっそりと愛を育んでいたんだよぉ、私と秋帆君のようにっ!」

お前の何処がひっそりだ。

「だけどよぉ」

頬杖をついて龍太郎が言う。

「何だってこの年末のクソ忙しい時期に婚約したんだろうな?もうちょっと落ち着いた時期なら、俺も老師の事祝ってやれたのによぉ」