「ふぃ~っ、散々な目に遭ったぜ…」

生クリーム塗れになった全身を学園のシャワールームで洗い流して、龍太郎が会場に戻ってくる。

『ムキになってケーキ投げ返したりするからだよ』

苦笑いする小夜。

「いや、そうは言うけどやられっ放しじゃ男が廃るっつーかよ…」

これを苦笑いで返す龍太郎。

やはりここは負けず嫌いじゃないと龍太郎らしくない。

まだ少し湿ったままの龍太郎の髪に。

『濡れたままじゃ風邪引くよ?』

小夜がフワリとスポーツタオルを被せる。

「お?」

『メリークリスマス、龍太郎君』

実はこれが小夜からのクリスマスプレゼントだったり。

修行に決闘に、汗をかく機会の多い龍太郎に、実用的なものをプレゼントしたという訳だ。