そんな彼を、愛は取り巻きから少し離れた場所で見つめる。

ミルクティーをチビチビ飲みながら、小さく溜息。

(これじゃあ無理だろうな…)

二つ括りの髪が下がる。

彼女がネガティブ思考になった時の反応だ。

心情を表すかのように、トレードマークの髪は項垂れてしまう。

クリスマスイヴとはいえ、このパーティーも学園行事の一環なのだ。

その行事をほったらかしにして抜け出すなど、学園長の立場であるアルベルトに出来る筈が…。