龍太郎一味のご無体な学園生活

気を取り直して。

「まずは『brown』の方から頂いてみましょうか」

月がフォークを手にする。

『brown』のは看板メニューともなっているパンケーキ。

シンプルにメイプルシロップとバターをトッピングしてある、ほぼプレーンの状態のものだが。

「ん!」

一口頬張ったかなこが目を丸くする。

「美味しい!余計なものは何もかけていないのに、生地そのものがほんのり甘くて!」

「甘さもきつすぎなくて、毎日食べても飽きが来ない感じですね!」

七星も絶賛する。

「甘すぎないのがいいな、デザートとしても朝食としても食べれそうだ」

涛波が感心したように呟く。