で、何を悩んでいるかというと。

「……困りましたね」

いつも月の座っている席。

その目の前には、二つのカタログが置いてある。

クリスマスケーキカタログ。

ひとつは3年生の浦沢 薊の実家である喫茶店のもの。

もうひとつは2年のアリーシェ・フルーレ御用達の喫茶店『brown』のもの。

月がどこにケーキを発注すればいいか副会長のアルフレドに相談した所、女子生徒達にはこの2軒の喫茶店のケーキが評判がよいという答えが返ってきたのだ。