『で、あの…』

恐る恐る。

まるで初めて作った手料理を彼氏に食べさせた女の子みたいに、喜屋武は訊ねる。

『どうでした?ビーフシチュー…お口に合いました?』

「……」

拓斗の視線が鷹雅のデリケートゾーンに向けられる。

無惨な焼け野原。

「凄い破壊力でした…」

『はい?』

電話の向こうで喜屋武が首を傾げる気配。

「あ、いやっ、今届いたばかりなんでまだ食べていないんですよっ、これからゆっくり美味しく食べさせてもらいますからっ!」