「邪神さんやっつけに行こー!」

…とは言ったものの、その邪神さんの捜索は困難を極めた。

何しろ、村人AとかBに訊けば情報をくれる、という訳ではない。

邪神さんはゲーム運営が作ったキャラではなく、一プレイヤーキャラなのだ。

ここに行けば必ず遭遇する、という訳でもないし、何せプレイヤーの気分次第なのでゲームしに来なければ会えない。

下手なRPGよりも難易度が高い。

「夕方から夜中にかけてしか来ないってのもどういうもんだろうな?」

「きっと学生さんか会社員さんなんですよ、学校なり仕事なりが終わらないとゲームできないんじゃないですか?」

龍太郎の素朴な疑問に七星が答えた。