そんな龍太郎の言葉に。

「…アリスカさんは料理が苦手だそうです」

小岩井は口を開く。

「小夜さんは話すのが苦手だそうです…七星さんは真面目すぎて融通がきかない所があるそうです…遊里さんは落ち着きがなくて大人しくしていられないそうです…」

無表情に龍太郎を見る小岩井。

「彼女達を…いらない人間だと思いますか…?」

「ま、まさか」

首を横に振る龍太郎。

「…人間は得手不得手があります…そしてそれは個性です…何かが出来て何かが出来ないなんて、人間として当たり前の事です…卑下してはいけません…」

諭すように語る小岩井。