龍太郎一味のご無体な学園生活

「おー」

空手着の不審者は目を丸くした。

「今は『瑠璃一味』ってのか…ん?瑠璃って、じゃあお前旦那んとこの倅か?うわあ、もう小学生とかになってんのか…歳とったなぁ俺…引くわぁ…」

「何をゴチャゴチャ言ってるアルかっ!」

短気を起こして最初に仕掛けたのは鬼龍だった。

鋭い踏み込みから、母親譲りの猛虎硬爬山!

これを容易く捌く不審者。

「やっぱ餓鬼だな、老師のに比べるとキレが今ひとつ」

「鬼龍ちゃん!」

「おのれ不審者!」

瑠璃、そしてめのうが共に刀を振り上げて袈裟懸けに斬りかかるも。

「おめぇらもまだまだだな、『斬鉄』の域に達してねぇ」

片手で一刀ずつ、指先で白刃取りしてみせる。

だがこれで両手が塞がった。

「隙を見せたな!」

自慢の早撃ちで全弾撃ち込む霸龍闘。

しかし。

「よっと」

不審者はこの弾丸をまともに受けて尚、ケロリとしていた。

硬気功。

弾丸は全て皮膚で止まってしまっている。