龍太郎一味のご無体な学園生活

「龍太郎先輩」

相変わらず抑揚のない声。

それでも誠一郎も、感極まっているようだった。

「本当にお世話になりっぱなしで…」

「あー止せ止せ、しみったれた事言ってんじゃねぇよ」

苦笑いした龍太郎は、誠一郎の頭をグシャグシャとやる。

その拍子に長い前髪から覗く瞳は、もう以前のような虚無を感じさせない、希望に満ちた瞳だった。

「今日から『誠一郎一味』だな。七星や遊里としっかりな。新入生入ったら、勧誘して人数増やせよ?」

ニカッと笑う龍太郎。