龍太郎一味のご無体な学園生活

学園全体を赤々と照らし出していた炎がおさまる。

「…………」

顔を覆っていた両手を下げ、目を開ける誠一郎。

あれだけの業火を放たれながら、彼は制服が焼け焦げた程度に留まっていた。

宣言通り、臥龍は誠一郎自身には火傷一つ負わせていなかった。

その代わり、もう彼の背後に怪異の気配はない。

あの鼻をつく溝の臭いもしない。

肩が軽くなったような気さえする。

「…怪異が…」

「ええ…」

日音子が、わたるんが呟く。

リグニアもまた、はっきりとその瞳で確認していた。

「誠一郎の黒いヴィジョンが…消えた…」