「それは龍太郎先輩だって同じでしょう」

苛立ったように誠一郎が反論する。

「今、俺のやる事を力ずくで阻止しようとしている先輩が、俺とどれ程違うっていうんです?」

「同じだ」

龍太郎は即答だった。

「ナンボも変わりゃしねぇよ。俺はお前のやり方がおかしいと思って止めに来てる。お前は自分の正義とやらで俺に抵抗してる…結局の所、人それぞれ意見は違うかんな…だけど、んー…アレだ」

頭の悪い龍太郎は、必死に言葉を探しながら語る。

「他人に無理矢理怖ぇ思いさせて言う事聞かせるのはよくねぇっ!」