屋上の鉄扉が開く。

「…よぉ」

屋上に上がってきた龍太郎は、早くも息が上がっていた。

折れた肋骨が痛むのだろう。

普段の彼なら、この程度で呼吸が乱れる筈はない。

「…よく立って歩けますね。どういう身体構造してるんですか?」

「怪我させた奴が言う事かよ」

誠一郎の言葉に、龍太郎は顔を顰める。