龍太郎一味のご無体な学園生活

鈍器で殴られたような衝撃。

頭の中で銅鑼の音のような反響がいつまでも木霊し、酷い頭痛に苛まれる。

口の中に鉄錆の味が広がる。

触手に巻きつかれたまま、泣きながらアルベルトの名を呼ぶ愛の声も、まるで耳を塞いだままで聞いているような感覚だ。

先程の強烈な一撃で鼓膜が破れたか。

もう一撃食らえば、如何にアルベルトといえど意識が飛ぶかもしれない。

なのに手足は拘束されて身動きが取れない。

おまけに人質付き。

世間では『絶体絶命』という奴だった。

…しかし、しめたぞ。

アルベルトは内心ほくそ笑む。

先程の一撃で、眼鏡が飛ばされた。

今のアルベルトは裸眼の状態だ。

つまり魔眼が使える。

あまりに強力な戦闘スキルの為、普段から魔術品『瞳術殺し』という眼鏡をかけ、自らの能力を封じている瑠璃色の瞳。

並の魔法使い数百人分の魔力が蓄積されており、凝縮された魔力を蓄積した瞳で相手を睨み付ける事により、呪文詠唱をしなくても、相手に強い衝撃を与える。

その衝撃は生半可な魔法よりも効果的で、強い魔法抵抗力を持つ存在でさえも一発で行動不能に陥るという。

その効力は相手を問わず。

人間だろうが怪異だろうが、確実に効果を発揮する。