龍太郎一味のご無体な学園生活

しかし。

小岩井はスン…と鼻を鳴らす。

体育館に漂い始める、溝の臭い。

今年の春、天神地区郊外の沼地で嗅いだ記憶のある臭いだ。

尤もその時に嗅いだのは、ここまでドギツイ悪臭ではなかったが。

「驚きです…誠一郎さん…貴方はあの幼子の悪霊をここまでに…」

「そんな事より小岩井さん…」

誠一郎は抑揚なく呟く。

「俺に何か用件があったんじゃないんですか?」

「……」

今度は小岩井が無言に徹する番だった。