「申し訳ない」

開口一番、詫びたのはユーリーだった。

「無力な副会長を巻き込むつもりはなかったんだ…僕が後手に回ってしまった事で、彼女が庇いに入るという事態になってしまった…」

「ユーリー先輩の責任じゃないよ!私が誠一郎君を監視しててってユーリー先輩に指示したの!だから生徒会長の私の責任で…!」

かなこがユーリーを擁護する。

「誠一郎が、やったのか…?」

龍太郎が呟く。

その眼に宿るのは、静かでいて滾る炎。