空を稲妻が走る中、龍太郎と銀はリングに立つ。

数多の強者犇く天神学園の中で、選ばれた二人。

この二人のどちらかが、天神学園最強となる。

今年は、タイマントーナメントなど見世物に過ぎないと今まで出てくる事のなかった面子も出場している。

優勝すれば名実共に最強の称号を得る事になると考えていいだろう。

「二人とも…これまでの試合、見事だった」

審判の寒緋が呟く。

「泣いても笑っても最後だ。思い残す事なく、全力を尽くして試合に臨んでくれ」

寒緋の右手が、高々と掲げられる。

「それではタイマントーナメント決勝戦…はじめっ!」