初代虎徹、孫六兼元、陸奥守忠吉、長船元重など…。

どれも最上大業物十四工(現在は十三工)に数えられる銘刀だ。

「お好きなのを選んで下さいな…銀お兄様のお好みの刀で斬って差し上げますから」

ニッコリ微笑むメル。

笑顔と裏腹の、狂気を湛えた瞳。

銀の背筋に戦慄が走る。

「手料理並べられて言われたい台詞だよなぁ、それ…好きなので斬ってあげるって言われてもなぁ…」

「あら…謙虚なんですね、銀お兄様…なら…」

マットに刺さった銘刀達が、フワリと浮き上がって切っ先を銀に向ける!

「豪勢に全て使って切り刻んで差し上げますわ」