『どこで寝てるの、もう…』

見上げると、小夜がいた。

龍太郎の頭を持ち上げ、自分の太ももの上に置く。

膝枕…。

「な…さ、小夜っ…」

『しーっ』

小夜は唇の前で人差し指を立てる。

『大きな声出したら、他の人に見つかっちゃうよ?』

頬を赤らめて、それでも小夜は膝枕をやめようとしない。

『拓斗君との試合、お疲れ様…準決勝までの少しの時間だけど…ゆっくり休んで?』

「…悪ィ…助かる…」

龍太郎と小夜、静かな時間が流れる…。