こちらは中庭。

喜屋武と拓斗がベンチに座っている。

昼食の時間だが、龍太郎のボディブローや浸透勁でダメージを受けた拓斗が普通の物を食べられないというので、喜屋武が急遽家庭科室を借りてお粥を作ってきた。

「熱いので気をつけて下さいね?」

「あ、有り難うございます、喜屋武さん…」

二人並んで、何気にイチャコラ食事タイム。

「冷ましてあげましょうか?フーフーしてあげますよ」

「えっ、い、いいですよ、自分で出来ますから…」

「駄目ですよ、拓斗さんは怪我人なんですから」

レンゲで掬ったお粥を、フーフーと冷ます喜屋武。

「はい、どうぞ」

「…………」

喜屋武の吐息のかかったお粥。

何だか口に入れるのは恥ずかしいのだが。

拓斗はゆっくりと頬張る。

「どうですか?」

「お、美味しいです…」

純情少年は赤面こいた。