龍太郎一味のご無体な学園生活

「温泉ですか…」

小岩井が頑なに茶飲み友達と言い張る『恋人』の雪女、2年の佐伯 雪菜(さえき ゆきな)は入れないだろうなとか考えてみたり。

5分でのぼせそうだ。

「んん?残念だったな小岩井、混浴は無理そうだぞ?」

ニヤニヤ笑う龍娘。

「…自分は何も言っていませんが…」

素知らぬ顔で熱燗を口にする小岩井。

「この辺りだと、温泉というと?」

元々異世界出身のアルベルト、天神地区の地理には明るくない。

「少し山間に行くと、天神温泉というのがあると聞いた事がある」

龍娘が鍋の具材をモシャモシャ食いながら言う。

「効能は打ち身、筋肉痛、リウマチ、癌、心臓病、肺炎、しゃっくり、花粉症、突き指、肩凝り、虫歯、擦り傷、口内炎、おたふく風邪、食べ過ぎ、胃潰瘍、更年期障害らしい」

奇跡の温泉だよそれ!