「さてと」

突然立ち上がる誠一郎。

思わず日音子とリグニアが身を硬くするが。

「二人も早く寝た方がいいよ?」

何をするでもなく、二人の傍らを通り過ぎていく誠一郎。






小奇麗な身形をしている筈なのに。

清潔感のある誠一郎の体から、微かに溝の臭いが漂った…。