龍太郎一味のご無体な学園生活

「!」

驚いたように顔を上げる鞠子。

「何故わかったのかという顔ですね…悟られていないとでも思いましたか?」

冷ややかな視線を鞠子に浴びせる高成。

「う、羨ましいというか…お二人とも幸せそうでいいなぁと思いまして…」

聞き取り辛い小さな声で呟く鞠子を。

「つまり羨ましいという事ではありませんか」

高成は一笑に付す。

「まぁ…貴女は人間に育てられた貧乏神と伺っています…幸とは無縁の存在ですからね…あんなバカップル夫婦にでも眩しいくらいの幸福を感じるのかもしれませんね…あの程度の平凡で何の特徴もない駄目夫妻が羨ましいとは…」

ニヤリと冷笑を浮かべる高成。

「貴女どれだけ幸薄くて惨めなんですか」

「~~~~~っっ」

これだけ侮辱されているのに、マリー先生悦楽に震える。

筋金入りだよこのシト。