とはいえ、年がら年中騒々しくも忙しい天神学園。

そんな中でこんなにゆっくりのんびりできる時間を提供してくれたのは、他ならぬ同僚や教え子達だ。

その点に関しては、感謝してもし足りない。

「まぁ龍娘は人気者だからな、皆に祝ってもらえて当然だよ」

グラスの甘ったるいドリンクを飲み干しながら言うしまじろう。

「な、何を言う」

それは違うぞと龍娘反論。

「今回は『新婚旅行』として祝ってもらったのだ。新婚旅行というのは一人では成り立たんものだ。妻と亭主がいてこそ新婚旅行なのだ。祝ってもらっているのはお前もだぞ、しまじろう」