「そぉかぁ、あの喧嘩っ早さしか能がなかった龍太郎がなぁ…ちゃんと成長するもんだな」

犬でも撫でるみたいに、ガシガシ龍太郎の頭を撫でる功刀。

「で?」

「あ゛ぁ?んだよ『で?』って」

「わかれよ朴念仁がよっ!」

バシッ!と頭を叩く功刀。

龍太郎やられっ放し。

「腕っ節の方は進展があったみてぇだが、『こっちの方』はどうなんだ?あ?『こっちの方』はよ?」

龍太郎の顔の前で小指を立てて見せる功刀。

「おめぇ惚れてる女がいただろうが、同級生のチビ女がよ。小夜っつったか?」

「んだよっ、惚れてねぇよっ、小夜は関係ねぇだろっ」

「何いっちょ前に照れてんだこの糞餓鬼がっっ!」

またバシッ!と頭を引っ叩く功刀。

「もうヤッたのか?あ゛?」

「うるせぇな!関係ねぇだろっ!」

「何だよまだ童貞かよ龍太郎、俺が話つけてやろうか?」

「いーから余計な事すんなっっっっ!もうあっち行けよテメェはぁっ!」

「そうは言ってもチューくらいはしたんだろ?」

「してねえよっっっっ!」

しました。