「嘗めてもらっては困りますね」

真っ直ぐに龍太郎の背中を見据えたまま、御衣黄は笑みを浮かべる。

「私は『人外穏健派教師陣』の一人ですよ?小夜さんのような普通の人間とは違うんです…記憶を読んだり、人間の『想い』を読み取るような真似事も少しは出来ます」

『どどどっ、どうかっ!』

慌てふためく小夜。

『どうかその事は、くれぐれも御内密にっ!』