「邪魔だなんて」

クスッと笑う御衣黄。

「修行の励みにこそなれ、邪魔になる事なんてありませんよ」

『でも…』

小夜はチラリと龍太郎の後ろ姿を見る。

『まだ龍太郎君が龍娘先生と稽古していた頃、龍娘先生に言われた事があるんです…幾ら心配でも、龍太郎君の修行を覗きに行ったりするなって…厳しい修行に女の子の応援なんて邪魔になるって…』

そうでなくても武道武術は男の世界というイメージがある。

女の付け入る隙間などないと言われればそうかもしれないが…。