その様子を、隠れて見ている少女が一人…。

「確か龍太郎さんと同級生の城山 小夜さんですよね?」

『はうあっ!』

御衣黄に突然声をかけられ、その少女…小夜はビクリとする。

『どどどど、どうもっ!すみません勝手に覗き見ちゃって!』

「いえ、構いませんよ。何ならもう少し近くで見ていきますか?」

ニコニコと笑う御衣黄だが。

『い、いえっ…』

俯き加減、控えめに、小夜は遠慮する。

『お邪魔になってはいけませんから…』