理論としては何となく理解できる。

しかし、浸透勁ですら相当の苦労の末に習得した技だ。

そう簡単にモノにできるかどうか…。

「大丈夫ですよ」

御衣黄は頷く。

「昨年のタイマントーナメントから見るに…龍太郎さんの中の臥龍は、宿主である龍太郎さんを嫌っていません。きっと龍太郎さんがその気になれば、臥龍は力を貸す事に協力的になってくれるでしょう」

「そ、そうなのか?」

「ええ」

もう一度、笑みを浮かべて頷く御衣黄。