『……え?』

電話の向こう、アルベルトの声がやや上擦ったように聞こえたのは、愛の気のせいか。

「学園長先生の手が回らない時は帳さんにお願いしてまで…いいなあ、龍太郎先輩」

これは嫉妬か何なのか。

愛にもわかりかねる。

嫉妬といっても、龍太郎は男、アルベルトも男。

同性同士の友情に嫉妬する、というのもあるのか?

それとも、ただ愛自身が構ってほしいだけなのか?