あんまり関わるなと言われても。

誠一郎のシルエットを見てしまって以来、リグニアは彼が気になって仕方がなかった。

『アレ』は、リグニアがこれまで見てきたシルエットとは違う。

これまでリグニアが見てきたのは、いわばその人間の『イメージ』。

例えるなら…といった姿であり、あくまで『シルエット』に過ぎなかった。

だが誠一郎の『アレ』…。

『アレ』は違う。

『アレ』は…シルエットでありながら、明確な意思を持っていた。

リグニアが見ていた事に気付き、視線を送ってきた事が何よりの証拠だ。